在職老齢年金とはなに?廃止はいつからで理由や影響は?

こんにちは! 空です。

 

ニュースで「在職老齢年金」が廃止検討にはいった、と報道されていて話題となっていましたね。

 

実際のところ、現在現役で働いている私達にはまだ「年金」と言われてもピンとこないのですが

今から検討される、ということは実際に私達が年金をもらう時に関係してくる

という事になりますよね。

 

そう考えると「在職老齢年金の廃止」というのはどういうことなのか?

と詳しく知っておきたいと思って調べてみました!!

 

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在職老齢年金とは何かをわかりやすく

今回報道されていたのは、「在職老齢年金制度」廃止の検討ということでしたね。

まずは、この「在職老齢年金制度」というのはどういうものなのでしょうか??

 

在職老齢年金とは
・70歳未満の人が厚生年金に加入しながら働いた場合
・70歳以上の人が厚生年金保険のある会社で働いた場合

こういった時に、老齢厚生年金額と給与額に応じて老齢厚生年金額が調整される制度。

※給与額によっては年金の全額が支給停止されることもあります。

 

ざっくりと一言でいうと

「収入に応じて年金受給額が減らされることがある」

ということになりますね!

 

「年金をもらえる人が60歳以降も働いている」場合に

年金の一部、または全額が支給停止されてしまう制度ということです。

 

「年金もらえるけど、働いて給料もらってるんならその分年金減らしても大丈夫だよね?」

みたいな感じの事でしょうか。

 

しかも、ややこしいことに「60歳代前半と60歳代後半の人」で少し変わってきます。

 

そして、この減らされてしまう対象となるのは

厚生年金(老齢厚生年金)のみで、国民年金(老齢基礎年金)は対象外

という点も特徴となります。

 

どれだけの年金が停止されるのか?という計算の基準とされるのが

 

  • 年齢(60歳以上~65歳未満か、65歳以上か)
  • 年金(基本の月額)
  • 総報酬月額相当額 (標準報酬月額+年間標準賞与/12:給料とボーナスの1/12)

 

となっていて、年金+総報酬月額が一定の金額を超えた場合に影響してきます。

 

60歳以上~65歳未満の人の場合:28万円

65歳以上の人の場合:47万円

 

この額を超えてくると影響してきますので注意が必要となります。

 

廃止はいつから?影響は?

今回、上記で説明した「在職老齢年金制度」が廃止検討されている、ということでしたが

具体的にはいつ頃から廃止予定なのでしょうか?

 

今のところは具体的な廃止予定年月日は決まっていません。

 

そもそも、この在職老齢基礎年金制度が廃止検討された理由は何かというと

「支給されるはずの厚生年金が減額されて高齢者の就労意欲をそいでいる」

との指摘があるからということです。

 

要は、まだまだ働けるのに「働いた分減らされるんなら働かないでいいやん」

と高齢者の方が思ってしまうのではないか?という事ですよね。

 

確かに、せっかく働いたのにもらえるはずの年金の額が減らさせるって何だか嫌ですよね。

 

元々、厚生年金制度の老齢年金は

昭和29年にほぼ現在の姿になって以来、支給開始年齢要件に加え

「退職」を支給要件としており、在職中は年金を支給しないことが原則であった。

ということで、昔は「退職」しない限り支給されなかったのですね。

 

その後「高齢者は低賃金の場合が多いので賃金だけでは生活が困難」とされ見直しが入ります。

 

引用元:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001r5uy-att/2r9852000001r5zo.pdf

 

「現役世代とのバランスから、一定の賃金を有する高齢者については給付を制限すべき」

という理由から今の在職老齢年金制度になったということのようですね。

 

ただ上記の図で最終的に見直しがされているのが「平成16年」となっているのを見ると

そこから現在の31年までの15年間で高齢者を取り巻く環境も大きく変わっていますもんね。

 

今や、定年退職後も働くのは当たり前になってきていますし、もはや定年退職の年齢すらあやふやですよね。

 

そして、在職老齢年金の対象者は(2016年度末時点)

60~64歳が約88万人、65歳以上が約36万人ということで

これによって、年間で約1兆1000億円の年金支出が抑制されているということです。

(参照元:https://mainichi.jp/articles)

 

ただ、もし在職老齢年金制度が廃止された場合

約4000億円の財源が必要になるとも言われているので、慎重に協議されているというところですね。

 

そして、政府の発表では在職老齢年金制度が廃止された場合、

フルタイムで働く60代の男性が約14万人増えるとの分析結果となっているということですので

高齢者の雇用促進には少なからず影響を与えそうですよね。

 

そして、もし廃止された場合、年金が満額支給になると「高所得者優遇」になるのでは

という批判も出るとも言われています。

 

廃止の代わりに、所得税負担を増やすなどその他の項目についての見直しも検討するべきだ

という意見もありますので、廃止に至るまでにはもう少し様々な方面からの話し合いが必要となりそうですよね。

 

ネットの声まとめ

在職老齢年金廃止に関する声をまとめました。

 

まとめ

今回は在職老齢年金制度の廃止検討、というニュースを受けて

在職老齢年金とは何なのか?ということと、廃止はいつ頃からでどういう影響が出る可能性があるのか

ということをまとめてきました。

 

年金制度ってまだまだ知らない事が沢山だと痛感しました。

 

でも、今年金を払っている私達世代が年金をもらえる時にはもっと変化があるのでしょうね。

 

これから、もっともっと高齢者が働くということは当たり前の時代になっていくのでしょうし

私達を取り巻く環境も大きく変わっていきそうですよね。

 

今後もこういった制度の見直し項目は増えていきそうですね。

今回も最後までご覧いただきありがとうございます。

また別の扉でお会いしましょう。

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